下剤成分を含んだ便秘薬で、毎回キリキリとした痛みに耐えな
がらその場しのぎで出しても宿便はなかなか排出されないもの
です。
便秘と宿便は密接な関係はあるものの、便秘=宿便というもの
でもないようです。
ここでは、便秘に効く薬、体操、漢方薬についてお伝えしまし
ょう。
便秘に効く薬?
便秘を解消しようと、食物繊維を多めに摂ってみたり、水分を
多めに摂ったり、運動をたくさんしてもやはり解消されない場
合は薬に頼ってみるのもいいでしょう。
便秘薬と一言に言っても、種類は実に多く、効果も違います。
湿潤性下剤は便を柔らかくするために、水分を含んでいます。
習慣性、副作用は少ないですが、作用は弱いです。
刺激性下剤は腸壁を直接刺激することで、蠕動運動を起こさせ
ます。腸の動きが悪い場合は効果があり、種類としてはプルセ
ニド、アローゼン、ラキソベロンなどがあげられます。
ただし、効果は絶大なのですが、作用が強いため、習慣性があ
ります。膨潤性下剤は、水分を消化管で含ませることで、腸の
中身が増え、同時に刺激を与えます。
慢性的に悩んでいる方が、長期的に使いたい場合は習慣性も少
ないのでいいでしょう。塩類下剤は塩の浸透圧が作用します。
水分を溜め込み、腸の内容物を増やします。
酸化マグネシウム、炭酸マグネシウムが、これに含まれます。
こちらも長期間服用したい方に合った薬といえます。
便秘に効く体操?
便秘を運動で解消したいという方は、金魚体操を取り入れて
みてはいかがでしょうか。
方法は簡単で、時間も少しですみます。
1.仰向けに寝転び、足の裏と床を垂直にする。腕は頭の上
で組む。
2.両足をそろえ、上半身と下半身を同じ方向に曲げる。
これを左右で行う。
たったこれだけです。
1回にかかる時間も1~2分と短く、朝晩2回も行えば効果が
出るでしょう。また、背骨の強制にも効果があると言われてい
ます。
便秘がちな赤ちゃんにもいいので、お母さんが赤ちゃんのお尻
と足を支えてあげましょう。そして左右にゆっくりと動かして
あげましょう。
さらに、腹筋運動も効果があります。鍛えるのはもちろん、ひ
ねることも大切です。便意をもよおしやすい時間は朝です。起
きたら布団の中でもいいので取り組んでみましょう。
腕を頭の後ろで組んで、寝転んだ状態から体を少しだけ起こす、
つま先のぞきという体操や、体をねじるのもいいですよ。
他にはジョギングや早足で歩くのもいいでしょう。
運動を適宜取り入れ、水分を補給することで改善されていくで
しょう。
便秘に効く漢方薬?
便秘で薬を使用するのにいま一歩踏み出せず、躊躇する方もい
らっしゃると思います。どうにかしたいのに…そんな方は、漢
方薬を試してみてはいかがでしょうか。
漢方薬の処方も、体の証と呼ばれるものによって異なります。
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)とう漢方薬は、便が硬い、
体力があるほうだ、のぼせや頭痛がある、生理不順である、と
いう方に処方されます。
大柴胡湯(だいさいことう)、加味逍遙散(かみしょうようさ
ん)はストレス的な便秘の方に処方されます。潤腸湯(じゅん
ちょうとう)や麻子仁丸(ましにんがん)は習慣的な便秘薬で、
ころころとした固い便の人に処方されます。
まずは漢方薬局で、自分の体質にあった漢方薬を聞いてみると
いいでしょう。漢方薬と共に、基本的な生活や食生活の見直し
と改善をすることで、効果も高まるでしょう。
まとめ
便秘にも二種類のタイプがあるのをご存知でしょうか。
腸が緩んでしまった弛緩性と、逆にストレスなどによって腸が
縮んでしまった痙攣(ストレス)性の便秘です。
この違いを知らずに、間違った便秘薬を選んでしまうかたがか
なりあります。
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