便秘の原因と呼ばれるものには、食生活や生活習慣、ストレス
など数多くありますが、最もシンプルな原因だといえるのが、
水分不足でしょう。
ここでは、便秘の原因は水分不足、機能性便秘、器質性便秘に
ついてお伝えしましょう。
便秘の原因は水分不足?
便秘の原因の一つに水分不足があります。口に入った食べ物は、
食道、胃、小腸、大腸へと流れ、やがて便として出てきます。
便を形成する際、腸壁から水分を吸収し適度な固さになります
が、これが不足すると固くなりすぎるため、腸内の移動が思う
ように行きません。
そしてその固くなりすぎが便が腸にたまり、便秘を引き起こす
のです。この便を出すために力み、肛門に力が入るため、痔を
引き起こすこともあります。
水分の1日の必要量は1.5Lと言われています。しかし、真
夏などの暑い時期はもっと飲むように心がけた方が賢明です。
水分の摂りすぎでむくみがきになるという方もいますが、便秘
によって肌荒れや吹き出物が出てしまうことも考えると、水分
補給は欠かさないほうがいいでしょう。
何より注意すべきは小さい子どもで、子どもの便秘の原因は水
分が不足していることと言われています。親や周りの人が積極
的に水分補給させましょう。
また、水分と一緒に食物繊維をたくさん摂ると、更なる便秘解
消への近道となるでしょう。
機能性便秘?
便秘は2つに分かれます。うち1つは機能性便秘と呼ばれます。
これは胃や小腸、大腸の機能低下によるものです。
また、環境の変化による一過性のもの、食事や生活の乱れが原
因の習慣性便秘があります。一過性のものは引越しや旅行、就
職などの環境の変化によるものなので、慣れれば解消されるで
しょう。
しかし、習慣性は違います。習慣性には弛緩性便秘、痙攣性便
秘、直腸性便秘があります。弛緩性は腸の働きが鈍くなったり、
筋力が衰えることが原因で、産後の女性や高齢者に見られます。
痙攣性は自律神経の不調が原因で、ストレスの多い人に見られ
ます。直腸性は直腸の働きが悪くなることが原因です。トイレ
に行く時間がなかったり、朝トイレに行く時間が短かったりと、
便意を我慢する人に見られます。
改善のためには乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を意識して
摂り、腸内を整えましょう。
器質性便秘?
便秘には器質性便秘と機能性便秘の2つがあります。機能性便
秘は食事や生活を改善し、運動やストレスを減らすことで解消
に近づきます。
が、器質性便秘は腸に異常が見られ、癌などがある場合に起こ
ります。こればかりは生活改善では治せません。先天的な症例
としては、巨大性結腸、S状結腸過長症などがあげられます。
後天的なものとして、大腸憩室や直腸がん、結腸がん、クロー
ン病などがあげられ、腸にできた腫瘍や炎症で腸が狭くなるこ
とによるものです。
別の例としては、盲腸や帝王切開など、お腹を手術したあとに
腸が癒着したり炎症を起こした場合に発症します。いつもと違
う痛みであったり、血便や粘液の混じったものだったり、形が
細長い、平といったような場合は病院で検査を受けましょう。
まとめ
水分の80%は小腸で吸収され、大腸では残り20%の水分のほとん
どが吸収されます。
体内の水分が不足すると、身体は体外に排出する水分を減らそ
うとするため、便の水分は少なくなり、硬くなってしまいます。
そうすると、肛門から出る際に排便しにくくなり、便秘になり
やすくなります。
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