イチゴはバラ科の植物です。
採れたての甘酸っぱいイチゴを家庭菜園で育ててみましょう。
イチゴの栽培期間は長いので病気や害虫の管理が大変ですが、
家庭菜園中級以上の方なら問題なく育てられます。
1つの株からランナーが伸びて次々と子苗が生まれ何年も栽培
できるお得な野菜です。
ここでは、家庭菜園 イチゴの栽培、病気、害虫についてお伝
えします。
家庭菜園 イチゴの栽培は?
・栽培期間
【寒冷地】
植え付け期:10月
収穫期:5~6月
【温暖地】
植え付け期:10~12月
収穫期:4中~5月
【暖地】
植え付け期:10~12月
収穫期:4~5月
苗選び~準備までのポイント
良い苗はクラウン(茎の短い部分)が太く、本葉が3枚以上のも
のです。
植え付けには深さが20cm以上のブランターを使います。
一株につき7~15個実ります。
へた近くまで赤くなったら食べ頃です。
収穫は午前中に行いましょう。
・用意
プランターと苗を用意します。
プランターはちいさいものでも可能です。
ひとつのプランターに複数の苗を植える場合は、苗同士の間隔
を15~20cm空けて植えるので、プランターの大きさによって、
苗の植える数を決めましょう。
・鉢底土
鉢底土を底に敷きます。
底が見えなくなるくらいまで入れましょう。
本来はマルチングなどに使用しますが、鉢底にも使用できてとて
も便利です。
・土
少なめに土を入れて苗の高さを決めます。
お勧めはecoいちごの培養土です。
有機質成分が長く効き、土を豊かに活性化し、排水性と保水性に
優れた自然熟成場用土です。
・苗
人差し指と中指の間で株元をはさみ、ひっくり返して取り出し
ます。
前日に水遣りをしておくと、土が湿ってぼろぼろ崩れません。
根がぎっしりになっている場合は、根をほぐしてから植え付け
をします。
苗を複数植える場合は、苗の間は15~20cmほど空けましょう。
花はランナー(イチゴの株から伸びるつるのこと)の反対から咲
きますのでランナーの方向を揃えておくと収穫がしやすくなり
ます。
・再度土をいれる
茎の短い部分を土に埋めてしまわないように気をつけて土を入
れましょう。
植え付けをしたら、水をたっぷりあげましょう。
・収穫
収穫は地域によって違いますが、5~6月頃で開花後35~40日ほ
どになります。
赤く白付いてくると食べられます。
赤くなってすぐのイチゴは酸っぱいので、完熟させましょう。
温度が低い午前中に身に触れないように気をつけて収穫しまし
ょう。
家庭菜園 イチゴの病気はどうなの?
■萎黄病
・病徴
症状は葉に現れる。はじめは、3枚の葉のうち1枚が黄化し、
葉が小型になる。生育が遅れるため葉がゆがんでくる。さら
に進むと下葉から枯れ始め、ひどい場合は全部枯死する。
・ 防除法
病原菌は土中で土壌伝染し、地温の高い夏を中心に発病しやす
くなる。苗の植え付け前に根を薬液に浸漬するか、植え付け後
に薬液を土壌かん注する。
・適用薬剤
トッブジンM水和剤:かん注、浸漬
■根腐病
・病徴
病原菌は根を侵し、根の中心柱が赤褐色に変化する。葉の症状
は、3~5月ころ降雨の続いた後に急に晴れたときに、しおれ
て枯れる。
・ 防除法
水との関係が非常に密接で、排水をよくすることと、発生跡地
に連作しない。
・適用薬剤
リドミル粒剤:10kg/10g:定植時:1回
■灰色かび病
・病徴
主に熟した果実に発生しやすい。はじめは、果実の一部が退色
して水浸状となり、しだいに灰色のカビを密生する。
・防除法
密植を避け、肥料をやりすぎない。ビニールなどでマルチング
すれば予防効果が高くなる。
・適用薬剤
スミレックス水和剤:2000倍:収穫前日まで:3回
■うどんこ病
・病徴
果実と葉に発病する。果実では白い霜のような菌叢を生じ、発
病部の生育が遅れるため果実の形がゆがみやすく、果肉も硬い
ままである。葉では葉裏に発病し、白粉を生じて上向きに巻き
上がる。
・防除法
ハウスやトンネル栽培で多発し、露地栽培ではあまり多くない。
病原菌は苗に寄生して持ち込まれることが多いので、育苗中か
らの予防散布を行うようにする。
・適用薬剤
アミスター20フロアブル:1,500~2,000倍:収穫前日まで:3回
■じゃのめ病
・病徴
葉、葉柄などに発病する。中心が灰白色の目のような病斑を生
じ、進行してもあまり大きくならない。
・防除法
果実を侵す病害でないため実害はあまり大きくない。発病がひ
どくなりそうなときは薬剤を散布する。
・適用薬剤
トリフミン水和剤:3,000倍:収穫前日まで:5回
家庭菜園 イチゴの害虫は?
■ハダニ類
・被害と特徴
はじめは小さな白点がカスリ状に現れ、しだいに拡大して葉全
体に及ぶと葉色は衰え、株全体が萎縮したように小さくなって
しまう。葉上はクモの糸を張ったようになり、小さなダニが盛
んに活動しているのがわかる。
・防除法
苗による持ち込みが大部分で、主に下葉に寄生しているので、
定植後の下葉除去が重要となる。多発してからでは防除が困難
なため、早期発見、早期防除に努める。
・適用薬剤
コテツフロアブル:2,000倍:開花前まで:2回
■アブラムシ類
・被害と特徴
葉の裏側に寄生するため、葉の生育は衰え、ランナーの伸長は
停止する
・防除法
収穫中に発生すると薬剤散布ができないので、収穫前までに徹
底的に防除する。
・適用薬剤
アグロスリン乳剤:2,000倍:収穫前日まで:5回
■ハスモンヨトウ
・被害と特徴
苗床で8月下旬頃から葉が食害され、ひどくなると葉柄のみを
残すようになる。
・防除法
幼虫が大きくなってからでは薬剤が効きにくくなるので、早期
発見、早期防除を第一とする。
・適用薬剤
アファーム乳剤:2,000倍:収穫前日まで:2回
■コガネムシ類
・被害と特徴
地上部の生育が著しく悪化し、葉は黄~赤変して枯れるものが
多い。各所に欠株を生じ、壊滅的な被害を見ることも少なくな
い。被害株の根を見てみると、ほとんどなくなっており、付近
の土中には幼虫が見つかる。
・防除法
作付前に薬剤を土壌混和しておくとよい。また、成虫の飛来と
産卵を防止するため、寒冷紗などで被覆するのもよい。
・適用薬剤
ダイアジノン粒剤5%:4~6kg:作付前:1回
まとめ
イチゴは苗を選ぶことが重要です。
良い苗を選べばしっかりと育ってくれます。
冷涼な気候を好むので、暑さと乾燥に弱いので秋植えがオスス
メです。
乾燥に弱いので冬でも用土が乾いたら水やりを行いましょう。
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