負債11億…神田神保町の老舗「芳賀書店」の社長に21歳で就任した三代目

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3代目・芳賀英紀さん。親族からの反発が強く、現在は一旦社
長から専務の立場に退いたという本の街、神田神保町で80年
もの歴史を誇る老舗である芳賀書店。三代目・芳賀英紀さん
(35歳)が会社を継いだのは21歳のときだ。

「母の事故を機に父親から会社を継いでくれと言われたんで
す。もともと僕自身は本気で歌手を目指していて、事務所と
契約した矢先。継ぐつもりはありませんでした」

しかし、なおも父親が懇願するため、軽い気持ちで帳簿や経
理書類を確認したところ、記されていたのは膨大な負債の記
録だった。「融資負債7億円、親族の個人貸し付けで4億円、
合計11億円もの負債があったんです。

子供の頃、家族3人のイタリア旅行で、一日あたり100万円以
上を使っていたこともあったから、ウチはお金持ちなんだと
ばかり思っていた。このままではまずいと、逆に会社を継ぐ
覚悟を決めました」

社長に就任してまず、すぐに身内を切ることから始めたとい
う。「経営悪化の原因のひとつは、明らかに先代社長も含め
た親族及び役員による会社の私物化。会社を継いだ僕に役員
たちが、『社長なんだから年間2400万円の報酬を受け取って
くれ』なんて言うんです。どこにそんなカネがあるんだと。

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役員たちには退職を促し、僕自身も自ら、手取りで月12万円
の報酬にすると申し出ました。来客が捨てていったタバコの
吸い殻を、拾って帰って吸うような生活をしてましたよ(笑)」

当然三代目就任後の苦労は、内部によるものだけではない。
「社長が僕に代わった途端に、取引銀行2行が融資の即全額
返還を求めてきたんです。急遽作成した事業計画書を持って
銀行へ単身乗り込み、なんとか説得しました。

メーカーとの契約も見直し。当時、DVDなど仕入れる商品はす
べて買い取るのが原則でしたが、返品できるように交渉して
回りました」辣腕を振るう三代目だが、経営や取引はすべて
手探りだったとか。

「21歳の若造でしたからね。日経新聞の言葉をメモするとこ
ろから始めました。それでも、バカな上司についてきたスタ
ッフの生活は守らなきゃいけない。責任の重さで鬱の一歩手
前までいきました」

だがすぐに才覚を発揮。何年も赤字決算が続いていた会社を、
社長交代1期目で黒字へ転換させた。「すると手のひらを返し
たように銀行が、低利への借り換えや別途融資の話を持ち込
んでくるんですよ。

ただ実際、苦しみながらも負債を減らし、残り1億円とちょっ
とのところまで来ました」その目に宿る光は、なお強い。

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